AppleとEpic Gamesの法廷闘争、新たな局面へ フォートナイト復帰問題で裁判所がアップルに説明要求

AppleとEpic Gamesの長きにわたる法廷闘争は、裁判所が両社の主張を部分的に認めるなど、一概にどちらかの勝利とは言えない状況が続いている。しかし、最近の裁判所の判断はEpic Gamesに有利に働いているようだ。

裁判所は、Appleに対してiPhoneアプリ内での外部決済リンクの使用を許可するよう命じた。これに対しAppleは、控訴裁判所からの差止命令を得られないまま命令に従っていないとして、裁判所はAppleに対し、その理由を説明するよう求めている。

特に、裁判所は、Appleがこの問題を解決しない場合、コンプライアンスを確保する責任者（MacRumorsはフィル・シラー氏の可能性を指摘）が5月27日の審問に出席するよう命じている。これは、Appleに対する個人罰が科される可能性を示唆している。

この背景には、2020年にEpic Gamesのゲーム「フォートナイト」が、外部決済システムの導入を試みたことでApp Storeから削除された経緯がある。Epic Gamesは、外部決済リンクが認められるべきであるとして、フォートナイトのApp Storeへの復帰を求めているが、Appleは、訴訟が終結するまで復帰を認めない姿勢を崩していない。

裁判所は、Appleがアプリを拒否したり、開発者アカウントを禁止したりする裁量権を持つことは認めている。しかし、外部決済リンクの使用を理由にアプリを拒否することが、事実上の「禁止」に当たるかどうかは議論の余地がある。

Appleは、フォートナイトの排除に正当な理由を提示できなければ、厳しい罰則を受ける可能性がある。事態は、より深刻な段階に入ったと言える。