中国からのiPhone出荷、対米向けが2011年以来の低水準に

最新の税関データによると、4月における中国から米国へのiPhoneを含むモバイルデバイスの出荷額が激減し、2011年以来の最低水準となった。

中国から米国へのスマートフォン輸出額は72%減少し、7億ドルを下回った。これは、中国からの対米出荷額全体の減少率21%を大きく上回る。

背景には、トランプ政権時代に実施された対中関税措置の影響があると見られる。高関税が技術サプライチェーンを混乱させ、エレクトロニクス製品の生産拠点の分散を促している。

一方、Appleはインドでの生産を積極的に拡大しており、3月期決算では、インドでのiPhone生産額が前年比60%増の220億ドルに達した。当初、Appleは米国向けのiPhoneの大部分を来年末までにインドから輸入する計画だった。

しかし、トランプ前大統領は最近のカタール訪問時に、Appleのティム・クックCEOに対し、インドでの製造拡大を停止するよう求めたことを明らかにした。

クックCEOは、最近の決算報告において、サプライチェーンの将来について、「全てを1つの場所に置くことにはリスクがある。サプライチェーンの一部において、新たな供給源を確保してきた。今後も同様のことが続くだろう」と述べている。