人気ゲーム「フォートナイト」、iOSへの復帰をアップルが阻止か

米Epic Gamesは、人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」のiOSデバイスへの復帰を試みたものの、アップルによって阻止されたと発表した。これにより、世界中のiPhoneおよびiPadで「フォートナイト」が利用できない状況が続く。

Epic GamesはX（旧Twitter）の公式アカウントで、「アップルがフォートナイトの申請をブロックしたため、米国のApp Storeや、欧州連合のiOS向けEpic Games Storeでリリースできない」と発表。「残念ながら、アップルがブロックを解除するまで、iOS版フォートナイトは世界中でオフラインになる」と述べた。

Epic Gamesは、2020年にApp Storeのルールに違反し、独自の決済システムを導入したことで、アップルによって開発者アカウントを停止されていた。その後、複数年にわたる法廷闘争に発展。メインの開発者アカウントが停止されたままのため、Epic Gamesは欧州連合でEpic Games Storeの代替アプリストアを運営するために設立した子会社、Epic Games Swedenのアカウントを使用して、米国App Storeに「フォートナイト」を申請した。

5月9日に審査を申請したが、120時間以上返答がなかったため、最新アップデートを含めるために申請を取り下げて再申請せざるを得なかったという。

Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOは、アップルが電話に応じないことや、審査プロセスが通常よりも遅いことに不満を表明している。

Epic Gamesは、米国App Storeに「フォートナイト」を申請する前に、アップルに計画について伝えたものの、アップルが承認したとは主張していない。Epic Gamesとアップルの訴訟で、アップルがEpic Gamesのアカウントを停止する権利を持ち、復旧させる義務がないことが確認されたため、アップルが「フォートナイト」の復帰を認めるかどうかは依然として不明である。

今回の件は、Epic Gamesがアップルの30%の手数料を回避する独自の決済オプションを実装したことを受け、アップルが2020年にApp Storeから「フォートナイト」を削除したことに端を発する両社間の継続的な法廷闘争の最新章となる。

なお、「フォートナイト」は一時的に欧州連合でEpic Games Storeを通じてiOSデバイスで利用可能になったが、現在はオフラインになっている。