Samsung、NFC技術を活用した新たな送金機能「Tap to Transfer」を導入へ

Samsungは今月、新たなピアツーピア送金機能「Tap to Transfer」をSamsung Walletを通じて開始する。これにより、ユーザーはアプリを介さずに、スマートフォン同士をタップするだけで手軽に送金できるようになる。

この機能は、AppleがiOS 18で導入した「Tap to Cash」や、iPhoneの「Tap to Pay」に類似している。「Tap to Cash」では、iPhoneやApple Watchユーザーがデバイス同士を近づけることでApple Cashを送受信できる。

Samsungの「Tap to Transfer」では、VisaまたはMastercardのデビットカードをSamsung Walletに登録しているユーザーは、NFC経由で他のユーザーに送金が可能となる。Apple Walletなどの他のデジタルウォレットに保存されているデビットカードにも対応する。

特筆すべきは、Appleの「Tap to Pay」がShopifyやSquareなどの決済アプリを必要とするのに対し、Samsungの「Tap to Transfer」は追加アプリを必要としない点である。

さらに、デジタルウォレットを持たないユーザーでも、タップ決済に対応した物理的なデビットカードがあれば送金を受け取ることができる。

これにより、SamsungユーザーはiPhoneユーザーを含むあらゆる人に容易に送金できる一方、Apple Cashの制限や「Tap to Pay」の仕様により、iPhoneユーザーからSamsungユーザーへの同様の送金は現状では困難である。

なお、「Tap to Transfer」では、iPhoneの「Tap to Cash」と同様に、Samsungデバイス同士をタップして送金することも可能になる。