米Epic Games対Apple訴訟、新たな展開　裁判所がAppleに厳しい判決、Fortnite米国版App Storeに復活へ

2020年から続くEpic GamesとAppleの訴訟で、裁判所はAppleに対し、アプリ内購入以外の決済方法への誘導を妨げる行為を禁止する命令を改めて強調し、即時適用を命じた。

事の発端は、Epic GamesがFortnite内で独自の決済システムを導入し、Appleの手数料を回避しようとしたこと。裁判所は以前、Appleを独占企業とは認めなかったものの、競争阻害行為を認定し、アプリ開発者がアプリ内で外部決済へのリンクを自由に表示できることを命じていた。

しかし、Appleはこれに対し、外部決済に27%の手数料を課すという代替案を提示。これは事実上、裁判所の命令を無視し、開発者への「Apple税」徴収を継続する意図を示すものと見なされた。

裁判所はAppleの対応を「裁判所への侮辱」と強く非難し、以下の新たな規則を課した。

* アプリ外での購入に対して手数料を課すことの禁止
* 外部購入へのリンク方法に対する制限の禁止
* 外部購入に必要なリンク取得の妨害禁止
* App Storeからの離脱を知らせる中立的なメッセージ以外の干渉禁止

さらに、この件を刑事訴追の可能性について調査するため、カリフォルニア州北部地区連邦検事に付託した。

この判決を受け、Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOは、Fortniteの米国版を「来週」からApp Storeに復帰させると発表。また、Appleが裁判所の命令をグローバルに適用すれば、Fortniteを世界中のApp Storeに戻し、関連する訴訟をすべて取り下げると提案した。

この判決はFortniteにとどまらず、今後、すべてのアプリ開発者がApp Store外で自由にアプリ内購入を提供できる可能性を開くものと見られている。