低価格AirPlayスピーカー「Dio Node」登場、家庭内オーディオ環境を構築

Appleのエコシステムに特化したDio社は、低価格なAirPlayスピーカーシステム「Dio Node」を発売した。2022年にクラウドファンディングで資金を調達し、当初は支援者向けに出荷を開始、その後一般顧客にも販売を拡大した。

Dio Nodeは、1台89.95ドルと手頃な価格で、複数台を家中に配置しAirPlay環境を構築したいユーザーをターゲットにしている。3台パックや5台パックを購入すると、1台あたりの価格は80ドル弱まで下がる。

デザインはシンプルで、ダークグレーのプラスチック製、前面はライトグレーまたはシルバーのスピーカーグリルで覆われている。背面には大きなDioのロゴがある。上部には、音量調整と再生/一時停止を行う3つのボタンがある。

セットアップは簡単で、電源を入れると自動的にペアリングモードになる。iOSデバイスの設定アプリからWi-Fiに接続し、AirPlayスピーカーとして認識させる。Apple Homeにも追加でき、Siriによる操作も可能になる。

音質は必要十分だが、HomePod miniと比較すると低音の迫力に欠ける。音声が強調されるように調整されており、ポッドキャストやオーディオブックの再生に適している。Wi-Fi経由のAirPlayによりBluetoothスピーカーよりも高音質だが、スピーカーのサイズ上、その品質を最大限に活かすことは難しい。

マイクは内蔵されていないため、Siriへの直接的な音声コマンドや電話機能は利用できない。Dioはこれをプライバシー機能としてアピールしている。ステレオペアリングやホームシアターシステムとしての利用は想定されていない。

全体として、Dio Nodeは、低コストで家中にAirPlayオーディオ環境を構築したい場合に適した選択肢だ。HomePod miniと比較して、音質や機能面では劣るものの、複数台を導入する場合にはコストメリットが大きくなる。