米国の関税政策、Apple製品価格に影響か

トランプ大統領が、ほぼ全ての輸入品に対し最低10%の関税を課す政策を導入した。特に、Appleの最終組立拠点である中国とインドに対し、それぞれ34%と26%という高率の関税が課せられる見込みだ。
これらの関税はすでに発効しており、市場では混乱が広がっている。

 Apple製品への影響

関税がApple製品の価格に与える影響は不透明だが、米国に輸入されるiPhoneなどの製品コストが大幅に増加すると予想される。
アナリストの中には、関税コストを全て価格に転嫁した場合、iPhoneやApple Watchが40%以上値上がりする可能性を指摘する声もある。
しかし、需要の低下を避けるため、Appleはサプライヤーとの交渉や利益率の調整により、短期的な価格上昇を比較的緩やかに抑える可能性がある。
一部アナリストは、iPhone 16 Pro Maxが350ドル程度値上がりするとの予測を出している。

 米国での製造は現実的か

トランプ大統領は、関税政策の目的の一つとして製造業の国内回帰を掲げている。
しかし、Apple製品の米国製造は、労働コストや高度な技術・熟練労働者の不足といった課題が多く、短期間での実現は困難とみられる。
また、部品調達の多くを海外に依存している現状では、全ての部品製造を国内に移転するには数年単位の期間と莫大な投資が必要となる。

 今後の見通し

関税政策は流動的であり、今後の展開は予測困難だ。
状況が安定するまでには時間がかかるとみられ、Apple製品の価格も変動する可能性がある。
新たにMacBook、iPhone、Apple Watchの購入を検討している方は、早めの決断が賢明かもしれない。