米中関税合戦激化か、iPhoneなどApple製品の値上げ不可避？

米トランプ前大統領が中国からの輸入品に対する関税を大幅に引き上げたことで、Apple製品の価格高騰が懸念されている。

ロイター通信が報じた業界アナリストの分析によると、iPhoneの価格は最大43%上昇する可能性がある。例えば、現行モデルのiPhone 16eは現在の599ドルから856ドルに跳ね上がる可能性も。

アナリスト各社の見解では、関税の影響を吸収するためには、iPhoneやApple Watchで43%、iPadで42%、MacやAirPodsで39%の値上げが必要になるとの試算も出ている。

Appleは一部生産拠点をベトナムやインドに移転しているものの、これらの国も関税対象となるため、抜本的な解決には至らない。

一方、Appleはすでに米国内の在庫を積み増し、一時的な価格据え置きを図っている可能性もある。しかし、在庫が枯渇すれば、大幅な値上げで需要が減退するか、利益率の低下を受け入れるかの難しい選択を迫られることになる。

CFRA Researchのアナリストは、Appleが大幅な値上げをiPhone 17の発売まで先送りする可能性を指摘。Bank of Americaのアナリストは、Appleが関税の影響を全て吸収した場合、2026年には1株あたり利益が1.24ドル減少する可能性があると分析する。

トランプ氏は自身のSNSで、関税政策を変更する予定はないと述べているが、ベトナムとの間で関税引き下げに向けた協議を行ったことも明らかにしている。

議会が関与する可能性もあるが、共和党多数派の現状では実現は難しい。

過去にはiPhoneが関税対象から除外されたり、Apple Watchが免除された事例もあるが、今回は具体的な動きはない。

この状況を受け、NintendoはNintendo Switch 2の予約受付を一時停止し、関税の影響を評価するとしている。

不確実な状況が続く中、新しいApple製品の購入を検討している場合は、早めの購入が賢明かもしれない。