ユタ州、アプリストアに年齢認証義務付ける法案を可決

ユタ州は本日、アプリストアに対し、個々のアプリではなく、ユーザーの年齢確認を行うことを義務付ける「App Storeアカウンタビリティ法」を可決した。

スペンサー・コックス州知事が同法案に署名。米国内でアプリストアの年齢確認に関する法案が可決されるのは初めて。

同法に基づき、AppleはAppleアカウント作成時にユーザーの年齢確認を行う必要が生じる。18歳未満の子供がアカウントを開設する場合、Appleはアカウントを保護者のアカウントにリンクさせ、アプリの購入には保護者の同意が必要となる。

この法案可決に先立ち、Appleは子供のオンライン安全性を高めるための新たな年齢保証機能を発表。アカウント設定時にデバイス使用者の年齢層を尋ね、13歳未満の子供のアカウントの場合、保護者は「ファミリー共有」オプションを利用して保護者の同意を提供できる。

また、アプリの年齢範囲カテゴリーを更新し、開発者向けに年齢範囲を提供するAPIを作成。子供が大人向けのコンテンツに触れないようにする。

しかし、Appleは、年齢確認のために運転免許証やパスポート、社会保障番号といった個人情報を要求することは、ユーザーのプライバシーと安全を侵害すると主張。今回の新システムがユタ州の要求を満たすかどうかは不明。

一方、FacebookとInstagramの親会社Metaは、プラットフォームレベルでの年齢確認が最もシンプルな解決策だと主張し、アプリストアの年齢確認法案を推進してきた。App StoreとPlay Storeがユーザーの年齢を確認することで、Metaは年齢確認手続きにリソースを投資する必要がなくなり、子供が触れるコンテンツに対する非難の対象となることもなくなる。

ユタ州の法律は5月7日に施行される予定だが、法的異議申し立てにより延期される可能性もある。